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20231/1

2022映画のおはなし。

あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。
31日ぎりぎりまで映画を観ていたので今回も2023年を迎えてからの更新です。

2022年はアプリ版”Filmarks”を始めた事もあり、インプット、アウトプット共にとても良い刺激がありました。幸運なことに人生初となるオンライン試写会にも参加させていただき、『母の聖戦』をいち早く鑑賞・レビューさせていただいた思い出も。Blogは変わらず継続していく予定ですが、映画SNSにはまた違った楽しみ方がありますね。

さて、一昨年2021年は過去最多の102本を鑑賞した年でしたが、2022年はそれを上回る112本を鑑賞しました。やはり配信が中心で、劇場に足を運んだのは『クライ・マッチョ』と『スパイダーマンNWH』の2作品のみ。映画好きを名乗って良いのかという体たらくではありますが、これが自分のスタンスということで、2023年も似たようなスタイルで映画鑑賞を楽しむことになるでしょう。2022年はウォッチパーティー開催の機会が多くあり、お盆映画上映会に続き、現在も上映スケジュール消化中の冬季上映会への参加が本数を伸ばしている理由の1つかと思います。知らない作品、1人だったら観るかわからない作品にも触れることができるのはありがたいことです。

前置きが長くなりました毎度おなじみですが、2022年に鑑賞した映画作品からベスト5を。
今回から詳細な感想はFilmarksに移行しています。ご興味ある方は作品タイトルのリンクから御覧ください。

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閉鎖病棟-それぞれの朝-』2001年公開/日本

統合失調症を患う主人公チュウ。ある時、彼の入院する病棟に島崎由紀という少女がやってくる。チュウが慕う元死刑囚 秀丸を交え、やがて友情で結ばれる3人であったが暴力的な患者、重宗によって状況は大きく変わっていく。原作は『閉鎖病棟 Closed Ward』帚木蓬生 著 1994年発行、現役の精神科医である作者による書き下ろし小説


2022年私のベスト1
原作小説が好きだったので一度は観ておきたいという軽い気持ちで鑑賞したのだけど、ちょっと想像と違う印象を受けました。それは良い意味で”原作と違うのに同じ”という感覚。原作で伝えようとしているテーマを変えることなく、良い変更を加えながら映画にした作品。正直他人におすすめしたい作品かと言われると難しい、それでも私が今年一番好きな作品だったのは間違いない。



13人の命』2022年公開/アメリカ

少年サッカーチームのメンバー12名とコーチ1人が記録的豪雨による急な増水で洞窟内に閉じ込められてしまう。洞窟内は迷路状に入り組んでおり水嵩も増しているため、ダイバーによる捜索が必須。タイ軍部のみでの救助は困難を極め、やがて国を超えた大規模な救助作戦へと発展する。2018年に起きたタムルアン洞窟遭難事故の救助活動を映画化した作品。


ベスト2はこちら。ストーリーの配分、テンポの良さは随一。
必要なシーンを必要なだけ描いており、筋はシンプルながらも2時間半の尺で十分に緊迫した状況を描いている。
史実に基づいた内容ではあるが、どれほどの日本人がその詳細に知っているのであろうか。
Amazon Prime Video独占であることが勿体ないとすら感じる。もっと多くの人に観てほしい。



縞模様のパジャマの少年』2009年公開/アメリカ・イギリス

父の仕事の都合で引っ越しを余儀なくされた少年ブルーノ。新居は父の仕事仲間である軍人の出入りが多い屋敷で、傍には不思議な農場があった。ブルーノは母親の目を盗み農場探検に行き、縞模様のパジャマを着た少年シュムールと出会う。2人は鉄柵越しに友達になり…



非常に寓話的な作りの映画。全てがエンディングに繋がっていて、無駄なシーンがない。ただし寓話的というのはファンタジックという意味ではないので注意。



博士と狂人』2019年公開/アメリカ

舞台は1850年代、世界最高峰の英語辞典辞典、OED編纂を描いたノンフィクション作品。独学で学び学士号を持たない異端の天才マレーと精神を病んだ殺人犯マイナー互いの顔も立場も知らない2人がOEDの編纂作業を通して友人になっていく。しかし難航する作業、芳しくない風当たりと、マイナーへの世間の目が彼らの立場を苦しいものにしていく。


>主演2人の演技がとても魅力的。OEDが完成するまでの気の遠くなる歳月、その一部の出来事を切り取った作品。親切で丁寧な作り…というわけでは決してないけれど、2人とも博士であり狂人である様が痛烈に伝わってくる。そこが印象的でとても好きな1本。



聖なる犯罪者』2019年公開/ポーランド

少年院で服役をしていたダニエルは20代前半のまだ若い男性。服役中信仰に目覚め聖職者を志望するが、前科者は司祭にはなれないことを知る。仮釈放となった彼は小さな町にほど近い製材所の働き口を見つけるが、向かう途中ふらりと教会へ足を運ぶ。ふとした会話から「自分は司祭だ」と嘘をつき、事情があって留守にしている司祭の代理として暫くの間教会を任されることになる。スマホで調べた付け焼き刃の知識と、少年院で学んだ僅かな体験でミサや告解(こっかい)を乗り切っていくダニエル。彼の神父然としない振る舞いに住民は戸惑いながらも、妙に説得力のある実体験を交えた言葉で少しずつ教会に溶け込んでいく。やがてダニエルは1年前この町で起きた痛ましい事故の経緯を知り…


考えさせられる作品でした。司祭に必要なのは果たして資格なのか。



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以下、その他の印象に残った作品達。
Filmarksへのリンクは作品タイトルにあったりなかったり。


ディア・ドクター』2009年公開/日本
小さな田舎の村にやってきた研修医、彼が世話になる予定である村唯一の医師”伊野”は、村人から大変慕われている存在だ。
しかし物語が進むうちに雲行きは怪しくなってくる。

2022年最後に鑑賞した1本。あらすじを読んで以前から気になっていた作品だったのだけど、いい意味で裏切られた。観終えた後に正解はなんだろうって考えてしまうね。こちらも鶴瓶師匠が重要な役どころを好演しているのだけど、やっぱりいい意味でそのままの演技が味になっていて良いのです。


デンデラ』2011年公開/日本
姥捨山に捨てられた老女達は朽ちてはいなかった…!

はっきり言って大穴もいいところ、名作でした。大変失礼ながらBBAだらけの姥捨山大会くらいの認識をしておりました。でも実際は一度死んで蘇った彼女たちには信念がある。生きるとはなんなのか、どういうことなのか、答えを探している。血を流しても立ち上がる地獄という生、デンデラとはそういうお話。色物だと思って避けていると損をするので是非一度ご鑑賞くださいな。主要女優のお姉さまたちもジャンプ漫画ばりにキャラ立ちしていてかっこいい、観ていて全然飽きません。


クライ・マッチョ』2021年公開/アメリカ
落ちぶれた元ロデオ・スター “マイク”
荒れた生活を送っていた彼は、かつての雇用主から仕事を持ちかけられる。「メキシコにいる息子を父親である自分の所に連れてきて欲しい」
しかしそれは誘拐紛いの計画…恩もあり断れないマイクはメキシコにいる少年の元へと向かう。

大好きなイーストウッド作品がこの位置というのは個人的にも少し残念だけれど、正直な評価なので仕方なし。淡々と落ち着いて心に染み入る作品、そのぶん私はもっと描いてほしかった気持ちが強く出てしまいました。でもそれはつまらないという意味ではないので、おすすめです。


長い散歩』2006年公開/日本
主人公は厳格な元教師、在職中は校長であったらしい。
アルコール中毒だった妻を亡くたことを機に、家を娘に譲り古い木造アパートで老後の1人暮らしを始めた。隣家には5歳程の女の子が母親と住んでいるらしい
が、どうも虐待を受けている。環境の劣悪さを見るに見かね、老人は女の子を連れ”長い散歩”にでる。それは彼自身の贖罪の旅でもあった。
派手な演出がある作品ではないが、好きな1本。
緒形拳さんの演技も素晴らしいが、帰国子女の青年を演じた松田翔太もまた素晴らしかった。
サチはどのような人生を歩むのだろう、共に散歩に出た老人のことを覚えているだろうか…。


コンプリシティ/優しい共犯』2020年公開/中国・日本合作
技術実習生として日本にやってきた中国人の青年”チェン”、実習先から逃亡した彼は身分を偽造し田舎の蕎麦屋で働き始める。

蕎麦屋の店主役の藤竜也さんの演技がとても良い。老店主と不法滞在者の青年、二人から紡がれる僅かな言葉は言語の壁もありたどたどしいが、その奥で心は小さく繋がっている。乙一の『暗いところで待ち合わせ』みたいな作品だな、と思った。話のテンポが若干よろしくないのが残念。もう少し描くべきポイントが工夫されていたならと思うと惜しい。


『空白』2021年公開/日本
不幸の連鎖が辛いけど、目に見えない曖昧な境界に人は常に触れている。
白か黒か明確になるものなんて僅かなのだ。
でも春日部さんだけは違うベクトルでちょっとやべえっすわ…野木が唯一の良心。


『セブン・シスターズ』2017年/イギリス、アメリカ合衆国、フランス、ベルギー合作
ディストピアもの。人口過剰になった世界、遺伝子組換え食品で食糧危機を乗り越えるが、今度はそれが原因で多生児が増加してしまう。
一人っ子政策が行われる中で密かに生み育てられた7つ子。月~日曜日まで各曜日、それぞれ週に1日だけ”カレン”という共通の人格として外出をして政府の目を欺いていたが、ある時長女が戻ってこず…という話。女優さん1人で7人の姉妹を演じている、演じ分けが凄い。


『GUILTY/ギルティ』2018年/デンマーク
主人公の過去は謎に包まれた状態で始まる。
最初はどうも左遷か配置換えされた結果なのか、多少渋々ながらも普通に緊急電話の仕事をしているのに、徐々に会話の内容が断定的になっていき視聴者もおやおやと思い始める。エンディングも含めシナリオが見事。ほぼ主人公の顔芸だけのワンシチュエーションの作品なのだけど、それでも退屈しない。今年見た中ではかなり好きな映画。


『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』2014年/アメリカ
評論家と揉めて問題を起こしレストランを首になってしまったちょっと短気なシェフが、マイアミに渡りキューバサンドのフードトラックを始める話。サルサの音楽が陽気、観ていて楽しくなれる。登場するメニューはどれも美味しくて食べたくなっちゃう。ハッピーな映画が見たいときはこれよ!


バグダッド・カフェ
主人公のジャスミンは旅行中に夫と大喧嘩してバグダッド・カフェ(カフェ兼モーテル兼ガソスタ)に辿り着く
カフェには常に怒鳴り散らしている女主人ブレンダの姿が…お互い相容れない様子の2人だが、その関係性は徐々に変わって行き…
ちょっとめずらしい女性2人のバディもの。最初はギスギスが凄いけど、観ているとこのゆっくりとした時間が好きになっちゃう1本。


『許されざる者』若い頃のイーストウッドかっこよ
世界最速のインディアン』スピード狂おじいちゃんがかっこいい
サイダー・ハウス・ルール』親の心子知らず、なのでしょうか
MISSフランスになりたい』自分らしくあるために、そんな作品
MINAMATA』脚色はあるのだろうけど史実を知るきっかけに観るには良い作品
RUN』『ルーム』系かと思いきや『パニック・ルーム』系
告発』結末が悲しい…
ギルバート・グレイプ』若かりし日のジョニデとディカプリオの名演
ゴースト ニューヨークの幻』ウーピーがいいのよ!
ジョー・ブラックをよろしく』アンソニー・ホプキンス目当てで
ブレインゲーム』同上
映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』これは大人も楽しめる意欲作よ
LEON』人気の理由を知る
魔女見習いをさがして』大人が楽しめるおジャ魔女
善き人のためのソナタ』善き人、か
カルト』すごい好きだったわ、呪い返し。
英国王のスピーチ』エリザベス女王のお父さんにこんな相棒がいたとは


【その他鑑賞作品】
『43年後のアイ・ラヴ・ユー』『スパイダーマン2』『スパイダーマン3』『アメイジングスパイダーマン』『アメイジングスパイダーマン2』『スパイダーマン ノーウェイホーム』『ノッティングヒルの恋人』『シンクロ・ダンディーズ』『GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生』『アンソニー・ホプキンスのリア王』『アベンジャーズ』『鋼の錬金術師』『怪物はささやく』『メッセージ』『エクスクロス 魔境伝説』『バック・トゥ・ザ・フューチャー1.2.3』『ゴーストシップ』『ゆれる人魚』『私の中のあなた』『百瀬、こっちを向いて』『八日目の蝉』『スパイダーマン:スパイダーバース』『キングオブシーヴス』『ショート・サーキット』『残穢』『竜とそばかすの姫』『英国王のスピーチ』『さがす』『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』『ミッドサマー』『犬鳴村』『1408号室』『ふるさと』『ズートピア』『フォーン・ブース』『ソー ラブアンドサンダー』『風が強く吹いてる』『たそがれ清兵衛』『シャイニー・シュリンプス』『12モンキーズ』『チア☆ダン』『フェノミナ』『ヒトラー最後の12日間』『プレステージ』『レプリカズ』『女神の見えざる手』『コードギアス 復活のルルーシュ』『ハクソー・リッジ』『魔女の宅急便(実写』『海辺のリア』『ザ・コア』『オーシャンズ11』『シャイニング』『ブルークリスマス』『戦場のメリークリスマス』『鳥』『マッチスティック・メン』『マジカルガール』『グランパ・ウォーズ』『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』『ニセコイ』『ファースト・マン』『幽霊ゾンビ』『母の聖戦』『天使のくれた時間』



【再鑑賞枠】
『ユージュアル・サスペクツ』『オンリー・ザ・ブレイブ』『ゴーストバスターズ』『新ドラえもん 日本誕生』『グリーンブック』『ミスト』『スタンドバイミー』『仮面の男』『小説家を見つけたら』『ザ・ロック』『アルマゲドン』『キャスト・アウェイ』


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